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移住者・住宅購入者インタビュー

2022/03/01

豊かな自然と温かい人たちに囲まれた美祢市暮らしは、ものづくりに最適。

竹下駿さん
Uターン

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Q美祢市にUターンされたのはいつ?
東京からUターンしたのは、2019年3月です。戻ってすぐに実家の一部を活用して「Halu靴工房」をオープンしました。
Qなぜ「Halu靴工房」という店名に?
春になると工房の前の桜が満開になるんです。小さい頃からずっと見てきたこの風景が大好きで、工房をやるなら春に始めたいと思っていました。願っていた通り春にオープンを迎え、店名にも「春」を取り入れました。
Q東京では何をしていた?
2年間、靴学校に通っていました。学費分だけ貯金して上京したので、学校に行く以外はアルバイト三昧という慌ただしい日々を送っていました。
Qなぜ靴づくりを学ぼうと?
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大学の頃に旅行で訪れたフィレンツェでたまたま靴職人を見かけ、僕も靴をつくってみたいと思いました。本当は大学を卒業したらすぐに靴学校に行きたかったんですが、一旦美祢市に戻って就職し、学費を貯めることにしました。目標金額を達成するのに4年間会社員をしました。
Q靴学校へ行くと言ったときのご家族の反応は?
すでに面接を終え、入学することが決まった状態で報告したので、「好きなようにしなさい」と言われました。本当はいろいろと言いたいことがあったのかもしれませんね(笑)。
QなぜUターンすることに?
最初から帰る場所は美祢市と決めていました。都会は人がたくさんいますがあまり関わり合いがないので、僕にとってはどこか寂しいものがありました。人と人との距離が近い美祢市が、僕の性には合っているんだと思います。福岡在住時にも同じような感覚がありましたね。それに、ものづくりをするなら美祢市は最適な環境です。自然に囲まれた穏やかな環境で、じっくりと取り組むことができます。
Q美祢市で靴工房を開くのに不安はなかった?
実家暮らしなのでそんなに不安はなかったですね。両親が農業をしているので、食に困ることはないだろうし(笑)。それに、農繁期には農作業を手伝えますから、むしろ、親孝行にもなるなと思いました。もし関東で創業するとしたら、場所の確保だけでも毎月相当な固定費がかかりますし、何より、靴づくりの猛者たちがたくさんいるので参入するのはとても難しいです。そういった面を考慮しても、やっぱり美祢市で靴職人になるのが一番だと思いました。ただ、両親は不安だったようで、「美祢市でオーダーメイドの靴を買う人なんているの?」と言われました。でも今日までこうやって続けられているので、今は温かく見守ってくれています。
Q竹下さんがつくる靴の特徴は?
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足にぴったりの靴をつくるオーダーメイドです。足の採寸からスタートし、木型をつくり、革を縫い合わせ…、と1足完成させるのに大体2ヵ月はかかります。しかも、途中、仮靴を履いてもらってサイズの確認をしなければならないので、少なくとも2〜3回は美祢市まで足を運んでいただかなければなりません。それでも結構お客さまがいらっしゃって、ありがたいことに半年先まで予約で埋まっています。自分の足にぴったりの感覚は市販の靴では絶対に味わえませんので、一度オーダーメイドの靴を履いたら元の靴には戻れないと皆さんおっしゃいます。その分、大切に長く履いていただけますし、中には修理に来られる方もいらっしゃるので、靴を通じたご縁が続いていくのを楽しんでいます。木型さえあれば何足でも靴がつくれますので、リピーターになられる方も多くいらっしゃいますよ。
Q美祢市に住んで不便なことはありますか?
道具や革など、関東では簡単に揃う靴づくりに必要な物が、美祢市ではすぐに手に入れられないことです。ただ、そうなることはわかっていたので、靴学校在学中に革を扱う業者を訪ねて回り、コネクションづくりにも尽力しました。努力の甲斐あって、個人でやっている工房でも取引してくれる会社が見つかり、今はインターネットと電話で仕入れることができています。
Q美祢市の魅力とはなんですか?
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遊ぶところも買い物するところもあまりありませんが、逆にそれが魅力だと感じています。不便さを共有しているからこそ、人同士のコミュニケーションが発達しているというか、協力体制が築けているような気がします。今の工房は実家の薪小屋を改装したものなんですが、たくさんの方が手伝いにきてくれましたし、僕の靴の一番最初のお客さんも美祢市の方です。靴職人になったと聞き、「じゃあ1足つくってよ!」とすぐに注文してくださいました。こんな美祢市の人たちの温かさを知ったら、ほかの地域では暮らせませんね(笑)。自然の豊かさと人の温かさは今後も変わらない美祢市の宝だと思っています。
Q美祢市でお気に入りの場所は?
たくさんありますが、Mine秋吉台ジオパークセンター「Karstar」です。僕は、靴の設計図をパソコンでつくるのですが、「Karstar」の大きな窓から秋吉台を眺めながら作業をするひと時がすごく好きです。コーヒーもおいしいですし、パソコン作業のときは大体「Karstar」にいます。
Q移住を考えておられる方にアドバイスをお願いします。
美祢市への移住を考えているなら、美祢市在住の同世代、さらに言えば移住の先輩とつながることをおすすめします。美祢市以外の感覚と美祢市の感覚の両方を持っている人なら、一番身近に感じられ、参考になるのではないでしょうか。美祢市には僕もメンバーの一人として所属している美祢市定住促進協議会というのがあり、幅広い世代の移住仲間が集まってさまざまな活動を行なっています。もし、美祢市になじめるかどうか不安を抱えていらっしゃるなら、ぜひ僕たちが開催するイベントやツアーに参加してください。話を聞きに来られるだけでも大歓迎です!
Qそれでは最後に今後の展望を教えてください。
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靴職人としての目標は、展示会を開催することです。ただ、完成した靴はお客さまにお渡しするので、作品として手元に残ることはありません。展示会用の靴は合間を見つけてコツコツとつくっていくしかないので、まだまだ長い道のりになりそうです。美祢市定住促進協議会のメンバーとしては、とにかく美祢市への移住者を増やしたいです。人がたくさんいればできることが、美祢市にはもっともっとあると思うので。もし、ものづくりに携わっている方が移住して来られたら、一緒に美祢市にものづくりの文化を根付かせたいですね。足りてないからこそ挑戦できることがたくさんある、美祢市は大きな将来性を秘めたまちだと思います!
 

インタビュー年月:2022年2月

プロフィール

竹下駿さん
職業:Halu靴工房
出身地:山口県美祢市
現住所:山口県美祢市美東町
移住した年:2019年8月

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お問い合わせ

美祢市 総務企画部 地域振興課
電話番号:0837-52-1128
FAX番号:0837-53-1959
メールアドレス:chiikishinkou@city.mine.lg.jp

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